三宿トラジ

東京・祐天寺にある「三宿トラジ」は、1996年の創業以来、焼肉愛好家たちの心を掴んで離さない名店です。元々は世田谷区三宿に位置していましたが、2010年に現在の場所に移転。店主の蒋誠一氏は、小学生の頃からハラミの目利きをしていたというだけあり、その品質と味は格別です。

店の看板メニューである「トラジ焼き」と「サガリ」は、訪れたら絶対に外せない逸品。特に「サガリ」は、そのジューシーさと赤身肉の濃厚な旨味が際立っています。蒋氏によると、ハラミとサガリは同じ横隔膜の部位だが、肉質には大きな違いがあるそうです。サガリは赤身が強く、肉汁と旨味が凝縮された味わいが特徴。毎日新鮮な和牛を仕入れ、その日に売り切るという徹底ぶり。焼き上がった肉の香ばしさと、口の中でほどけるような繊維の柔らかさは、まさに至福の時間を約束してくれます。

店内は落ち着いた雰囲気で、カウンター席や掘りごたつのテーブル席、さらには半個室も用意されており、さまざまなシーンで利用できます。ただし、専用駐車場はないので公共交通機関でのアクセスが便利です。

「三宿トラジ」での食事は、ただの焼肉を超えた、一つの文化体験と言えるでしょう。ハラミをこよなく愛する方も、そうでない方も、一度は足を運んでみる価値があります。祐天寺のこの隠れた名店で、赤身肉の真髄をぜひ味わってみてください。